変形性膝関節症ってどんな症状?

高齢者の方に多い膝の痛み。

運動はもちろんのこと、正座や階段の上り下りがきついという声を聞きますし、テレビでも膝の痛みに対するサプリメントのCMもよく目にしますよね。

 

病院(整形外科など)を受診すると、先生に「膝の軟骨がすり減っていますね。変形性膝関節症です。治すには手術が必要です」。

 

などと言われることも良くあると思います。

 

この変形性膝関節症とはいったいどのようなものなのでしょうか?

また、膝の痛みをなくすには手術しか方法はないのでしょうか?

 

ということで、今回はこの変形性膝関節症について説明していきたいと思います。

 

 

変形性膝関節症はどんな症状

変形性膝関節症とは、文字通り膝が「変形」して膝に痛みが生じる病気です。

膝関節にはクッションの役割をする軟骨がありますが、この軟骨がすり減ると、膝の関節の間隔が狭くなってきて膝が徐々に変形していきます。

 

多くの場合は膝の内側の軟骨がすり減ることで足が外側に広がり、O脚に変形していきます。

 

変形性膝関節症は放っておくと初期・中期・末期と少しずつ進行していきますので、早目に対処しておくことが重要になります。

 

次に初期・中期・末期、それぞれどんな症状が見られるのか書いていきます。

 

初期の症状

初期の段階では膝関節の間の軟骨がすり減り、間隔が狭くなってきている状態です。

症状としては、階段の上り下り、歩き始め、椅子から立ち上がるときなどに痛みを感じますが、しばらく休んでいると、ほとんどの場合は痛みが和らぎます。

 

中期の症状

中期の症状になると、

・歩いているときに常に膝に痛みがある。

・膝の曲げ伸ばしでこわばりを感じる

・膝に水がたまったり熱を持ったり、腫れを伴う

などの症状が出てきます。

 

また、しばらく休むと和らいでいた膝の痛みがなかなか引かなくなってきます。

 

末期の症状

この段階になると、これまで出ていた症状が悪化してきます。

通常の歩行や階段の上り下りが痛みで困難になり、安静にしていても痛みが引かない状態になってきます。

 

変形した膝は治るのか?

ここまで、変形性膝関節症について説明してきましたが、次に気なるのは

「この膝の変形や痛みは治るのか?」

ということだと思います。

 

ここで、考えるポイントとしては「膝の変形」と「膝の痛み」を分けて考えるということです。

 

まず、膝の変形についてです。

変形が軽度のうちであれば、体の使い方の癖や生活習慣を見直し、筋力を鍛えることで進行を食い止めることもできますが、中期・末期と症状が進み、変形が酷くなってきた場合は、手術しかありません。

 

次に痛みについてです。

膝の痛みが進むにつれて痛みも増していくので、変形=膝の痛みと考えがちですが、膝以外の箇所に痛みの原因があったりします。

 

たとえば、膝痛がある方は膝周りの筋肉がガチガチに硬くなっていたり、足首や股関節の動きが悪くなっていたりと、膝以外に悪くなっている箇所がたくさんあります。

この悪くなっている箇所を調整していくことで膝の痛みが緩和されていくことも往々にしてあります。

 

つまり、膝の変形自体を治療するには手術が必要ですが、痛みを改善したい場合であれば、膝以外の関節や筋肉を調整していくことで痛みを改善できる可能性は十分ありますよ、ということです。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は変形性膝関節症がどんなものなのか?

改善するにはどんな方法があるのか?

などをお伝えしてきました。

 

変形性膝関節症と診断されて、ヒアルロン注射やシップ・投薬などでも痛みが改善せず、手術しかないのか・・・と悩んでいる方や、もう治らないと諦めている方もいらっしゃると思います。

 

しかし、上にも書いたように、痛みを改善するには手術以外にも方法があります。

必ずしも「痛み=膝の変形」というわけではありません。

ですから、もう治らないと諦める前に、ぜひ一度整骨院や整体などの痛み専門店に行って相談してみてくださいね。