痛めやすい膝の使い方

ご高齢の方が良く悩まされる症状の一つである「膝の痛み」

 

出来れば年齢を重ねても膝の痛みなく過ごしたいですよね。

膝の痛みの原因になるものはいくつかありますが、その中でも、意外と気付かずに自分で作っている原因が「膝の使い方」です。

 

今回は、その中でも膝の痛みにつながる原因となる膝の使い方についてお伝えしていこうと思います。

 

 

こんな膝の使い方は膝痛になりやすい!①

では、どういった膝の使い方が膝に負担をかけているのでしょうか?

 

その膝の使い方の代表的な例として挙げられるのが「ニーイン・トゥーアウト」という膝の使い方です。

「ニー」は膝、「トゥー」はつま先という意味です。

日本語に訳すと「膝が内側・つま先が外側」になります。

 

特にこの様な膝の使い方は女性によく見られます。

 

「ニーイン・トゥーアウト」の例が上の画像です。

膝が内側に入っているけど、つま先が外側に向いているのが分かると思います。

 

こういう膝の使い方をしていると膝の内側にとても負担がかかります。

そうすると膝の内側の

「内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)」

が引き伸ばされるため膝の内側が痛くなったり、鵞足(がそく)部という膝の内側にダメージが溜まり、「鵞足炎(がそくえん)」にといった膝の痛みの症状が出る原因になります。

 

 

こんな膝の使い方は膝痛になりやすい!②

今度は上の画像を見て下さい。

①は椅子に座っている写真。②は立ち上がる時(しゃがもうとしている時も同様)の写真です。

 

まずは①の写真を見て下さい。

この座り方も、女性に多く見かけると思いませんか?

 

一見、普通の座り方だと思いますが、膝が内側に入って足先は開いています。これも実は膝の内側に負担がかかる座り方なのです。

 

次に②の写真を見てみましょう。

椅子から立ち上がる時や、しゃがむときに膝が内側に入ってしまう例ですね。

これも女性によく見かけますが、無意識にやっている方がとても多いです。

 

実際に患者さんに指摘すると「気付かなかった!(;゚Д゚)」という方はたくさんいらっしゃいます。

 

この場合も膝が内側に入り、足が開いているので膝の内側に負担がかかっています。

 

他にもいろいろありますが、このように膝が内側に入るような身体の使い方を長年続けていると、徐々に膝の内側へのダメージが蓄積され、膝の痛みに繋がったり、変形性膝関節症へと進行してしまうケースも出てきます。

 

※『膝を痛めやすい膝の使い方』を動画でも解説していますので、ぜひ、参考にしてみてください!

 

膝痛にならないために今からできること

ここまで、膝の内側に負担のかかる膝の使い方について解説してきました。

 

自分には関係ないと思っている方でも、一度ご自分の膝の使い方をじっくり観察してみてください。

座っている時や立っている時など、意外と膝に負担のかかる姿勢や動きをしていることがあります。

 

膝痛の原因となる、ホルモンの減少や加齢による軟骨の減少は避けられないかもしれません。

しかし、体重増加や筋力不足、そして膝の使い方は自分でコントロールできる原因です。

 

日頃からこつこつケアをするかしないかで、年齢を重ねた時に膝の痛みが出るかどうかが決まってきます。

 

衰えは足からきます。

高齢で歩けなくなってしまうと、あっという間に足の筋肉が落ち、寝たきりになってしまいます。

 

歳をとっても自分の足で歩き、元気に楽しく生活できるように、今から少しずつでも良いので自分の身体のケアを続けていきましょう(^-^)