意外と負担がかかる体の使い方(口腔編)

一人でいる時や話をしていない時、通常口を閉じていますよね。

その口を閉じている時に、ご自分の上下の歯がどういう状態になっているか気にしたことはありますか?

 

そこで、今回は意外と負担のかかる身体の近い方として、口を閉じた時上下の歯の状態についてお伝えしていきたいと思います。

 

 

閉口時の上下の歯はくっついていませんか?

口を閉じているときの上下の歯は

1.上下の歯がくっついている

2.上下の歯が離れている

のどちらかの状態になります。

 

1と2の状態、どちらが身体に負担がかかると思いますか?

 

それは、「1.上下の歯がくっついている」状態です。

では、なぜこれが身体に負担がかかっている状態なのかを説明していきます。

 

 

Tooth Contacting Habit(上下歯列接触癖)

口を閉じている時に上下の歯がくっついている状態を

Tooth Contacting Habit(THC : 上下歯列接触癖)

と呼びます。

 

通常、一日の中で上下の歯がくっついている時間は20分以内が望ましいと言われています。

ただ単に上下の歯がくっついているだけじゃないかと思われるかもしれませんが、それによって様々な影響が出る可能性がるので、いくつか紹介していきます。

 

◆頭痛や肩こりになりやすい

上下の歯がくっついている状態は、咬筋(こうきん)と言われる噛むときに使う頬の筋肉に、常に力が入っている状態です。

 

この状態が長く続くと、当然咬筋が疲労して硬くなってしまい、それが肩こりや頭痛に繋がります。

 

◆顎関節症の原因になる

常に上下の歯がくっついていると、咬筋だけでなく、顎の関節にも負担がかかり、顎関節症の顎の痛みの原因になることもあります。

 

◆歯がすり減る

上下の歯が当たっている時間が増えるので、当然歯がすり減ってきてしまいます。

 

◆知覚過敏になる

歯がすり減るという事は、歯の表面をコーティングしているエナメル質がすり減るという事に繋がります。そうすると、エナメル質の下にある象牙質がむき出しになるため、知覚過敏になる可能性が高くなります。

 

◆歯周病の悪化

上下の歯が接触することで、歯や歯茎に負担がかかり、それが歯周病や歯肉炎になったり、つながることもあります。

 

 

 

上下歯列接触癖(THC)を改善するために

THCは簡単に言ってしまえば「癖」です。

ですから、治療をするというよりも、口を閉じているときに上下の歯がくっつかないように意識することが改善する方法になります。

 

癖なので、最初のうちは改善するのはなかなか 難しいと思います。しかし、意識をして、気が付いたら上下の歯を離すということを繰り返し行っていけば、自然と身についてきますので、根気強く続けてみて下さい。

 

どうしても自分では治せないという方は、口腔外科や歯医者さんでマウスピースを作って改善を図る方法もあるようですので、お近くの口腔外科や歯医者さんに相談してみて下さい。

 

終わりに

いかがだったでしょうか?

たかが上下の歯をくっつける癖だと言って軽視しがちですが、それが長年続けば様々な体の症状を引き起こす要因なってしまいます。

 

歯がすり減ってしまえば元には戻らないし、顎関節症などは本当に辛い症状です。

今回紹介しましたTHCが必ず上で説明した症状を引き起こすわけではないですが、そのリスクは高くなります。

 

ですので、一度ご自分でチェックしてみてください。

もしTHCがあったら、ご自分の未来の健康を守ることにもつながりますので、ぜひ改善してみてくださいね。