肝臓と体の疲れの関係を知ろう!

身体の臓器の中でも、とてもたくさんの働きを担っている「肝臓」。

大事だとは分かっていても、それほど意識したことはないのではないでしょうか?

 

最近体の疲れが抜けないという方は、もしかしたら肝臓が疲れているかもしれませんよ。

 

肝臓と体の疲れって関係あるの?

と思われるかもしれませんが、肝臓は体の疲れや不調・痛みと密接な関係があるんです。

そこで、今回は肝臓の働きや、身体の疲れや不調との関係についてお話していきたいと思います。

 

まずは肝臓の位置を見てみましょう!

肝臓の位置って、どの辺にあるかご存知ですか?

何となくお腹の右側というイメージでしょうか?

 

図のように、肝臓は右の肋骨の下にありますが、左側の端は、左の肋骨にまであり、胃の上部に少しかかるくらい大きく、重さは1㎏~1.5kgほどもあります。

 

ちなみに、胃はみぞおち辺りにあると思われがちですが、身体の中心よりも少し左側に位置しています。

 

肝臓の主な働き

肝臓には沢山の働きがあります。

その種類は500種類以上とも言われています。

ここでは、その中でも主だった肝臓の役割を4つあげます。

 

◆肝臓の役割

1.代謝

2.貯蔵

3.解毒

4.胆汁の生成

それぞれ、もう少し詳しく見ていきましょう!

 

1.代謝

ここで言う「代謝」とは、取り込んだ栄養を作り替えることを言います。

 

食物から取り入れた栄養素は、そのまま体に取り入れられる訳ではなく、私たちの体内に取り入れらるように作り替える必要があるのです。

 

食べ物は、胃や腸を通して消化吸収され、一旦肝臓に運ばれます。

肝臓に運ばれた栄養素は、ここで分解・再構築されて体に吸収できる形に作り替えられるんです。

 

2.貯蔵

肝臓には栄養を蓄えて、必要な時に出すという貯蔵庫のような働きを持っています。

 

例えば、

肝臓に送られてきたぶどう糖をグリコーゲンに作り替えて蓄えておき、必要な時にエネルギーとして使用するために体内へ送り出します。

 

また、赤血球をつくるために必要な葉酸(ようさん)や、ビタミンB12を肝臓に蓄えておき、必要な時に送り出します。

 

 

3.解毒

一番分かりやすいのはアルコールだと思います。

肝臓に運ばれたアルコールはアセトアルデヒドに分解され、更に無害な酢酸へと変化させます。ちなみにアセトアルデヒド吐き気や頭痛などの二日酔いの原因になる物質です。

 

その他にも、私たちが体内に取り込んだ有害な物質を毒性の低いものに分解し、尿や胆汁に排泄するという解毒作用を持っています。

また、たばこに含まれるニコチンや運動時に作られる乳酸、食物の消化時に発生するアンモニアを分解してくれます。

 

ちなみに、薬は体の不調を助けてくれるものですが、薬の成分は肝臓で解毒されます。

ですから、薬(シップも含む)を摂りすぎると肝臓にも負担をかけることになりますので注意しましょう。

 

 

4.胆汁の生成

胆汁は、実は肝臓で作られます。

胆汁は脂肪を消化するのにつかわれる消化液で、脾臓から運ばれてくるビルビリン、コレステロール、胆汁酸塩などで作られます。

胆汁は、脂質を消化するために使われる他、肝臓で処理された不要物を排泄する役割もあります。

 

 

肝臓は疲れや身体の痛みと関係している

ここまで肝臓の役割について説明してきましたが、身体の体調を保つための重要な役割を持っていることが分かってきたと思います。

 

そんな重要な役割を持っている肝臓ですが、肝臓が疲れてくると、その機能は落ちてきます。

特に、肝臓の解毒機能が落ちると、本来肝臓で分解されるはずだった老廃物が体の中にどんどん溜ってしまいます。

 

老廃物が溜まると筋肉も硬くなり、酸素が身体の隅々まで供給されなくなって疲れやすくなりますし、痛みが出やすい身体になっていきます。

 

このように、肝臓が疲れてその機能が十分に発揮できないと、体中に老廃物が溜まって身体の疲れにつながるだけでなく、時には重大な病気に発展するなど体の疲れや不調と密接に関係しているのです。

 

肝臓を疲れさせない為に

肝臓の負担を減らすためには、まずは暴飲暴、そしてお酒の飲み過ぎにならない様に注意しましょう。

 

と、これはよく聞く話ですが、他にも気を付けてもらいたいのが「甘いものの摂りすぎ」です。

 

ジュースやお菓子に入っている甘味料や砂糖の摂り過ぎは、肝臓に余分な中性脂肪をためる原因になり、これが進むと脂肪肝になってしまいます。

 

ですから、普段からバランスの良い食事を摂り、腹八分目を心がけ、甘い物を摂りすぎない様に注意しましょう。